2017年6月にマイナーチェンジが行われたエクストレイル。
その後の販売も非常に好調で、2018年上半期SUV販売台数No.1を獲得しています。
そんなエクストレイルですが、マイナーチェンジ前からハイブリッド車が追加されており、人気の一台となっていました。
しかし、エクストレイルハイブリッド車の口コミを調べると「燃費が残念」など決して良い評価とは言えない内容も見受けられます。
エクストレイルハイブリッド車とは一体どのような車なのでしょうか?
Contents
エクストレイルハイブリッド車の燃費は残念?
まずは噂になっていたエクストレイルハイブリッド車の燃費について調べてみましょう!
残念と言われる程悪いものなのでしょうか?
ホームページから調べたエクストレイルハイブリッド車の燃費はJC08モードで以下の通りです!
駆動方式 | 燃費 |
2WD | 20.8km/ℓ |
4WD | 20km/ℓ |
JC08モードは実燃費との乖離が大きく、この値の7~8割が実際の燃費と言われている事を考えると実燃費は計算上では
駆動方式 | 実燃費 |
2WD | 14.56~16.64km/ℓ |
4WD | 14~16km/ℓ |
となりそうですね。
エクストレイルがミドルサイズSUVという大きめの車であることを考えると、納得できる燃費となっていそうですが、どうして残念なのでしょうか?
調べた結果、どうやらエクストレイルハイブリッド車の実燃費は計算上での実燃費よりも値が低いようなんです。
実際にエクストレイルハイブリッド車に乗っているオーナーさんの情報などから調べると、実燃費は13.2km/ℓ程度となっており、カタログ燃費達成率は6~7割の間となっています。
エクストレイルハイブリッド車のJC08モードでのカタログ燃費達成率は一般的に言われている数値よりも低いようですね。
そして、この事が原因でガソリン車との燃費差も小さいものになってしまっています。
ガソリン車に乗っているオーナーさんの情報によるとガソリン車の実燃費は11.8km/ℓ程度のようで、ハイブリッド車の実燃費差は1.4km/ℓとなってしまいます。
ちなみに、ざっくりとですがこの燃費差でガソリン車とハイブリッド車の価格差である34万3440円を埋めるために必要な走行距離を計算してみた結果、約27万キロとなっています!
かなりの距離ですよね!
もちろん、実燃費はドライバーによって変化し、さらにガソリン代も時期によって変動しますのでこの走行距離が変わる可能性は十分にありますが、かなりの距離を走らなければいけない事は解って頂けると思います。
ハイブリッド車の実燃費やガソリン車との燃費差を考えると、ハイブリッド車の燃費は残念と評価されているのが解るような気もしますね。
ガソリン車との違いは?
実燃費に触れたところで、次はガソリン車とハイブリッド車の違いを見ていきましょう!
燃費性能以外にもエクストレイルのガソリン車とハイブリッド車には様々な違いがあります。
では順番に見ていきましょう!
3列シートモデル
エクストレイルは2013年に現行モデルへのフルモデルチェンジが行われたのですが、この時、3列シートモデルがラインナップされました。
そして、その後、2015年にハイブリッド車が追加されています。
しかし、ハイブリッド車には3列シートモデルは存在せずに、2列シートモデルのみの展開となりました。
理由は、ハイブリッドシステムの要であるモーターの設置場所が必要な為、3列目シートを作る空間的な余裕がなかった為です。
どうやらエクストレイルハイブリッド車のモーターは荷室の下に設置されているそうで、ガソリン車では3列目シートが存在する場所となっています。
この場所にモーターがあるので、必然的にハイブリッドでは2列シートモデルのみの展開となるのは頷けますよね!
2列目シートにリクライニングやスライド機能がない
2017年6月のマイナーチェンジにより、エクストレイルの2列目シートにリクライニングとスライド機能が追加されています。
この機能は長距離ドライブを行うのには非常に適しており、有ると無しではドライブの疲労にかなり差が出るのではないでしょうか?
便利なこの機能ですが、実は採用されているグレードが決まっており、ハイブリッドには導入されていません。
やや残念な仕様ですよね!
ちなみにガソリン車でも20Sグレードには不採用となっており、この機能が導入されているのはガソリン車の20X、20Xi、モードプレピア、モードプレミアiとなっています。
シートの分割方法
エクストレイルはマイナーチェンジによって、2列目シートの分割方法も変化しています!
以前は6:4という分割方法で、2列目シートのどちらか一方、もしくは両方を倒す仕様となっていました。
その為、スノーボードなどの縦長の荷物を積み込むと、最低でもシートの片方は使用できませんでした。
しかし、マイナーチェンジにより、この分割方法が4:2:4に変更されています。
この変更により、2列目シートの中央のみを倒す事が可能となったので、シートを有効活用して縦長の荷物を積み込むことが出来る様になっています。
エクストレイルと言えばアウトレジャー目的という印象が強い車であり、たくさんの荷物を積み込む機会も多いと思います。
その為、この仕様変更は目的に沿った物ですよね。
しかし、この変更もリクライニングとスライド機能同様にグレードによっては採用されていないものがあり、ハイブリッド車には導入されていません。
リクライニングとスライド機能同様、ハイブリッド車にとっては残念な仕様変更となっています。
ちなみに、導入されているグレードはリクライニングとスライド機能と同様のグレードとなっています。
加速性能
では、次に加速性能について見ていきましょう!
ハイブリッド車で度々話題となっている加速性能!
ガソリン車の動力源と比較すと、モーターが多い分トルクや馬力はハイブリッド車の方が高く、結果として加速性能も上回っていると一般的に言われています。
エクストレイルハイブリッド車にもこの一般論は当てはまり、0kmから100kmまでの加速タイムを測定すると、ガソリン車が9.18秒かかっていますが、ハイブリット車は8.3秒となっています。
やはり加速性能はハイブリッド車の方が、高かったですね。
また、ハイブリッド車はモーターが採用されている為、ガソリン車に比較してトルクも優れています。
この為、悪路への走行性能もハイブリッド車の方が高いと言えそうです。
エクストレイルは元々悪路に対する走行性能は非常に高い車として有名ですが、ハイブリッド車それ以上の性能を見せてくれる可能性がありそうですね。
エクストレイルハイブリッド車についてまとめると?
今回はエクストレイルハイブリッド車について調べてみました!
ハイブリッド車で最もよく聞く「燃費が残念」という噂ですが、こちらはJC08モードカタログ燃費達成率が一般的に言われている値よりも低い為、実燃費も低下し、ガソリン車との燃費差もさほど大きくならない為に言われていたようですね。
ガソリン車との価格差である、34万3440円を埋めるためにはかなりの走行距離が必要なので、ハイブリッド車の購入に向いているのは年間の走行距離が多い人となりそうです。
また、加速性能もガソリン車より優れていますので、加速を求めたい方にとってもハイブリッド車は向いていそうですね。
さらに、悪路に対する走行性能も高いと予想されます!
ハイブリッド車で燃費以外に残念だったのは3列シートモデルや2列目シートの機能、積載性能についてでしょうか?
3列シートモデルはハイブリッド車にはラインナップされず、2列目シートのリクライニングとスライド機能や4:2:4の分割方法もハイブリッド車には不採用となっていました。
これらの情報をまとめると、エクストレイルハイブリッド車は実燃費はやや残念で乗車人数、積載性能、2列目シートの機能はガソリン車に劣りますが、悪路に対する走行性能や加速性能はガソリン車以上の車となっているのではないでしょうか?
また、実燃費が残念と言っても僅かながらでもガソリン車以上の燃費性能となっていますので、年間走行距離が多い人はハイブリッド車を選ぶメリットはありそうです。
エクストレイルの使用用途によってハイブリッド車とガソリン車、どちらを選ぶのか良く考え、購入する必要がありそうですね。
どちらを購入するか迷っている人に少しでも良い情報となっていたら幸いです!